王子のまぶたブログ 眼瞼下垂と二重と逆さまつげと

形成外科専門医の王子富登のブログです。二重まぶたと眼瞼下垂と逆さまつげなどの治療について紹介していきます。

痛くて我慢できないほどの巻き爪を治す。の続き

どうも形成外科専門医の王子富登です。

4月以降も東邦大学医療センター佐倉病院

まぶた治療(眼瞼下垂、逆さまつげ、二重など)と、

顔面神経麻痺治療を継続できることになりました。

千葉県のかたで、上記でお悩みのかたはぜひ当院形成外科にいらしてください。

 

 

前回の続きです。

 

mabuta-blog.hatenablog.com

 

 

重症の巻き爪の手術治療

 

巻き爪と陥入爪を混同している方は医師でもいらっしゃいますが、

厳密にいうと両者は違います。

今回は巻き爪の治療です。

 

巻き爪の治療は色々あります。

 

  • クリップ治療(市販品)
  • ワイヤー治療
  • VHO式などの保存治療
  • 手術治療(フェノール法、鬼塚法、児島法など)

 

このなかから患者さんに適するものを選ぶのですが、

手術治療以外は、継続した治療が必要ですので長期的にみると、

色々な意味での負担が大きいと思います。

 

今回は局所麻酔で手術治療(児島法変法)を行いました。

 

術前の写真を再掲します。

f:id:tomitooji:20180106153102j:plain

いたそうです。

 

手術のデザインです。

f:id:tomitooji:20180106154757j:plain

このように皮膚切開をし、両脇の爪母といわれる爪をつくる組織を一部切除します。

その後、部分的に爪を切除して、

爪の下の皮膚のかたちをととのえるのです。

 

術直後です。

f:id:tomitooji:20180106154918j:plain

爪がくいこんでいた皮膚が平坦になっているのがわかります。

 

術後1か月です。

f:id:tomitooji:20180106155041j:plain

ゆっくりですが、爪が伸びてきています。

見た目はかさぶたがついていて、綺麗とはいえませんが、

痛みは全くなくなっており、この時点でお喜びいただけました。

 

術後6か月です。

f:id:tomitooji:20180106155551j:plain

かなりいい具合に爪が伸びてきました。

先端は分厚いですが、皮膚の先端を爪が乗り越えています。

この手術をした後には肥厚爪になる可能性が少しありますが、

少しの工夫をすることで可能性を低くできます。

 

肥厚爪とは、爪が先端まで伸びず、どんどんと厚みを増していく状態です。伸びるはずの爪の分が厚みに変わっていくのです。原因ははっきりしませんが、抜爪や外傷が多いです。

 

 

 

術後9か月です。

f:id:tomitooji:20180106155221j:plain

きれいな爪になりました。

大変満足されています。

今後もフォローさせていただきます。

写真使用のご快諾ありがとうございました。

 

 

巻き爪で悩んでいる方は多いです。

 

見た目が悪いから治したい。

痛みがひどくて治したい。

 

色々とお悩みがあると思いますが、

一度形成外科でご相談ください。

適切な治療をすればよくなることがほとんどです。