どうも形成外科専門医の王子富登です。
4月以降も東邦大学医療センター佐倉病院で
まぶた治療(眼瞼下垂、逆さまつげ、二重など)と、
顔面神経麻痺治療を継続できることになりました。
千葉県のかたで、上記でお悩みのかたはぜひ当院形成外科にいらしてください。
前回の続きです。
重症の巻き爪の手術治療
巻き爪と陥入爪を混同している方は医師でもいらっしゃいますが、
厳密にいうと両者は違います。
今回は巻き爪の治療です。
巻き爪の治療は色々あります。
- クリップ治療(市販品)
- ワイヤー治療
- VHO式などの保存治療
- 手術治療(フェノール法、鬼塚法、児島法など)
このなかから患者さんに適するものを選ぶのですが、
手術治療以外は、継続した治療が必要ですので長期的にみると、
色々な意味での負担が大きいと思います。
今回は局所麻酔で手術治療(児島法変法)を行いました。
術前の写真を再掲します。
いたそうです。
手術のデザインです。
このように皮膚切開をし、両脇の爪母といわれる爪をつくる組織を一部切除します。
その後、部分的に爪を切除して、
爪の下の皮膚のかたちをととのえるのです。
術直後です。
爪がくいこんでいた皮膚が平坦になっているのがわかります。
術後1か月です。
ゆっくりですが、爪が伸びてきています。
見た目はかさぶたがついていて、綺麗とはいえませんが、
痛みは全くなくなっており、この時点でお喜びいただけました。
術後6か月です。
かなりいい具合に爪が伸びてきました。
先端は分厚いですが、皮膚の先端を爪が乗り越えています。
この手術をした後には肥厚爪になる可能性が少しありますが、
少しの工夫をすることで可能性を低くできます。
肥厚爪とは、爪が先端まで伸びず、どんどんと厚みを増していく状態です。伸びるはずの爪の分が厚みに変わっていくのです。原因ははっきりしませんが、抜爪や外傷が多いです。
術後9か月です。
きれいな爪になりました。
大変満足されています。
今後もフォローさせていただきます。
写真使用のご快諾ありがとうございました。
巻き爪で悩んでいる方は多いです。
見た目が悪いから治したい。
痛みがひどくて治したい。
色々とお悩みがあると思いますが、
一度形成外科でご相談ください。
適切な治療をすればよくなることがほとんどです。