王子のまぶたブログ 眼瞼下垂と二重と逆さまつげと

形成外科専門医の王子富登のブログです。二重まぶたと眼瞼下垂と逆さまつげなどの治療について紹介していきます。

がっちり一重は眼瞼下垂手術が最適です。 20代女性

形成外科の王子です。

 

最近ふと思ったこと。

 

SNSで他の美容外科を批判して集客することは

自分のレベルも落としているんじゃないでしょうか。

 

私は好きなこととやりがいを求めてマイペースにいきます。

 

 

今回は若い女性のモニターさんです

 

がっちり一重は先天性眼瞼下垂

重たい一重、がっちり一重は日本人をはじめとするアジア人に多いですよね。

(ちなみに朝青龍さんが重たい一重の代表例として挙がることがありますが、

朝青龍さんは一重ではなく二重です。笑)

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重たいがっちり一重は先天性眼瞼下垂といっても過言ではありません。

このタイプはまぶたを開く力も少し弱い傾向があるからです。

なので、重たい一重まぶたは埋没法なんかじゃ二重を維持しにくいです。

意外かと思われるかもしれませんが、二重切開法でも二重がとれやすい傾向があります。

こんなときこそ眼瞼下垂手術です。

なぜならこの手術はまぶたの重たさの原因である、

まぶたの開きの弱さ過剰な組織(皮膚や脂肪)

を治すことができるからです。

これは埋没法や切開二重にはない特徴ですね。

 

 

自分のまぶたがどの程度のがっちり一重なのかは、

アイプチをしてどのくらい持つかで判断するとよいでしょう。

アイプチしても1時間ももたないどころか、うまく二重にできないかたは

重症のがっちり一重の可能性大です。

 

さて、術前の写真です。20代女性です。

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眼瞼下垂にお決まりの肩こりはもちろんあり。

 

術前評価としては

皮膚自体はそこまで分厚くないですが、

皮膚のあまりも多く、皮膚の下の組織の整理整頓が必要なタイプ。

また平行型にすると目頭側にねじれの線が強くでてしまうタイプなので、

末広型が似合いそうです。

 

ご希望を聞いてからデザインです。

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術後の仕上がりを想像しながら丁寧に。

デザインができあがったら一緒に鏡で確認しましょう。

ジーでのシミュレーションも忘れずに。

当たり前ですが、この過程は必要不可欠です。

手術は医師と患者の共同作業ですから。

ご希望であれば術後に写真もさしあげます。

 

今回は7mm二重で3.5mm皮膚切除としました。

 

手術直後の写真です。

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ワンデイですかね?

 

腫れどめの薬ものんでもらい、手術後48時間は冷やしてもらって、

腫れを最低限におさえます。

 

手術後7日目、抜糸時の写真です。

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腫れは少なめですね。

すでに視界がひろがっています。

 

術後1か月後です。

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最後の写真は最大開瞼時です。

術後1か月はまだむくみがありますので、きずが凹んで見えやすい時期ですが、

かなり平らに近いです。

半年もすればとてもきれいなきずになるでしょう。

きずを綺麗にするための操作を心がけているので

きずの仕上がりにはけっこう自信があります。

 

術前後の写真をならべてみます。

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もともと優しい雰囲気のかたでしたが、

その雰囲気を変えずにとても可愛くなったと思います。

肩こりもよくなったようで喜んでもらえました。

メイクももっと楽しめそうですね。

 

眼瞼下垂治療はやりがいのある治療です。

良い形でこのかたの人生に関われたことを嬉しく思います。

 

写真使用のご同意ありがとうございました。



今回のかたのようなまぶたに、

切って縫うだけの切開二重をすると、うまくいきません。

変な位置で切られたり、組織をとられすぎたりすると、修正も難しくなります。

カウンセラーのいいなりになるのはおすすめしません。

餅は餅屋です。

 

 

 

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手術内容:挙筋前転術

早期のリスク:腫れ、痛み、内出血、感染、稀に結膜浮腫

見た目のリスク:まぶたの開きの左右差、二重の左右差、まぶたのアーチの不整、

予定外重瞼(三重)、二重のくいこみ、キズアト(場合により2本)、

二重の消失、二重が浅くなる、眉毛がさがる、うわまぶたが厚ぼったく見える、など

機能面でのリスク:兎眼、ツッパリ感、視力の変化、眼瞼痙攣、ドライアイ、角膜炎、霰粒腫など

料金:保険適応で約45000円(3割負担)

自費治療で55万円(税別)