王子のまぶたブログ 眼瞼下垂と二重

形成外科専門医の王子富登のブログです。二重まぶたと眼瞼下垂の治療について紹介していきます。

眉下切開で切り取るべきもの。

形成外科専門医の王子です。

 

久しぶりの更新となります。

 

「ブログの更新を楽しみしています!」

 

とお客様に言ってもらえることもしばしば。

遅くてすみません。

 

 

ひとつのブログを書きあげる際の私の行動。

 

お客様、患者様のおひとりおひとりの術前術後の写真をみつめながら、

 

どんな記事を書こうかな。

このかたお元気かな。

この部分の凹みをよく修正できているな。

 

と思いをめぐらす。

すべての症例に思い入れがあるので手術のシーンも思い出しながら。

 

そんなことをしているうちに一日が終わります。

一日が一週間となり、一週間が一か月となり。

数か月ぶりのブログ更新となるのです。

 

というなまけものの言い訳です。

 

でもただひたすらインスタに症例写真をアップするような行動は

私の性格に合っていませんので、こつこつゆっくりブログをやっていきましょう。

 

 

眉下切開で切り取るべきもの。

 

わけわからんタイトルだな思われたかた。

 

正解です。

 

眉下切開で切り取るべきものは「皮膚」に決まってます。

 

すこし詳しい方は、皮膚以外に切り取る眼輪筋やルーフ、眼窩脂肪のことかな?

と思われたかもしれません。

 

それも勘がよいです。

 

眼輪筋も脂肪もまぶたが分厚ければ切り取っていいのですが、

それは私にとってそこまで大切なことではありません。

 

私が眉下切開の際に大切にしていることは、

 

「皮膚を切り取る量」です。

 

 

切り取り足りなければあまり変わらない。

切り取りすぎると眉毛がさがる。

 

どっちもいやです。

なので適正な皮膚切除量を見極めるのは意外と難しいのです。

 

しかし、たくさんとればいいわけではないことは確かです。

たくさんとればとるだけ眉が下がりがち。

 

世の中に出回っているほとんどの症例写真で眉毛が下がっています。

 

それって本当に美しいのでしょうか。

 

だから私は取りすぎません。

若い人に1cm以上なんて取りません。

 

眉下切開で切り取るべきものは、

 

「余っている皮膚」です。

「余っていない皮膚」はとってはいけないと思ってます。

 

そもそも眉下切開はもともと上まぶたのたるみを取るために生まれた手術ですから。

 

目を閉じたときのたるみを解消する眉下切開

 

前置きが長くなりましたが、今回は当然ながら眉下切開の症例写真をご紹介いたします。

 

術前のお写真。

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目をあけたときの中央から外側の皮膚のかぶさり、

斜め上にあがるご自分の眉、

目を閉じたときの皮膚のたるみ。

 

まさに眉下切開の適応ど真ん中です。

 

この中でも着目してほしいところは、

目を閉じたときの皮膚のたるみです。

これをなくすことでまぶたの印象が一気に若返ります。

 

 

デザイン。

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シミュレーションを何度も行い、

縫いあがりの縫合線がどのような形になるかをよく想像しながらデザインします。

 

デザインは超重要です。

 

は??そのデザインってどこを切ればいいんですか???

 

と聞きたくなるデザインをよく見かけますが、

 

眉下切開のきずは高さが1mm違うだけで目立つ目立たないが変わってくることが多々あります。

 

できるだけ細く、正確にデザインしてもらってください。

 

手術直後。

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直後に、中縫いによるひきつれや、たわみ(ドッグイヤー)があるのは私的にはNG。

 

それを見過ごすのは「妥協」。

一発勝負の手術に妥協は不要です。

 

「まいっか」

 

の集大成のような手術をなさる医師は意外と多いです。

 

 

抜糸の日。術後7日。

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出ました。

 

内出血。

 

そこまでひどいものではないですが、

このかたのように皮膚が薄いかただと内出血が目立ちやすいのです。

二重の線よりまつ毛側まで内出血が広がっていなければ軽い内出血ですが、

内出血がひどい場合はまつ毛のキワや目じりから頬にかけて内出血が広がる場合もあります。

ダウンタイムです。

 

ちなみに、皮膚が分厚いかたや、若いかたは内出血が目立ちにくい傾向があります。

 

 

 

術後1か月。

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術後1か月はですね、ノイローゼのようにダウンタイム鬱になる時期なんですよ。

 

きずは必ず赤くなります。硬くなります。目立ちます。

これが術後1か月の時期の宿命なのです。

 

特に眉下切開、目頭切開、逆さまつげ手術は、

目をあけてもとじてもキズが見えてしまうので、必ずといっていいほど気分が落ち込みます。

 

でも耐えてください。

赤みはかならずひいてきます。

 

術後3か月。

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キズの赤みが減ってきて一安心。

 

「自然」です。

 

 

術後6か月。完成形です。

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もともと美人なかたですが、

ひとことでいうと、綺麗。

ですよね。

 

まぶたにハリがでて若返った感じがよくわかります。

 

 

斜めからの写真できずあとをよく見てみましょう。

きずあとがよくみえる角度です。

術後1か月、3か月、6か月を並べてみます。

 

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目頭側のキズも凹みなく綺麗に仕上がりました。

このくらいのキズであれば100点満点に近い点数をあげられますね。

 

 

術前術後の写真を並べてみます。

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三角目の印象がよくなりましたね。

私は若返り専門医ではありませんが、少なくとも10年くらいは若返っています。

眉毛の高さもそこまで下がらず、予想通りの結果です。

 

そして注目してほしいのは目を閉じたときの皮膚のあまり。

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すっきり。

 

これがなくなることで印象がかなり変わってきます。

 

余った皮膚を取る。

 

この手術はそれにつきますね。

 

 

お写真のご協力ありがとうございました。

とてもよい結果となり私もうれしい限りです。

 

余談ですが、最近若い方の眉下切開のご相談がとても増えております。

しかし、若い方全員に適応があるわけではありません。

眉下切開が向いていないかたには、やんわりとお断りしています。

 

手術をやらないのも選択肢のひとつです。

 

 

 

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手術内容:眉下切開(眉毛下皮膚切除)

早期のリスク:腫れ、痛み、内出血、感染、赤み、埋没糸膿瘍など

見た目のリスク:きずが目立つ(傷の色、幅、位置など)、皮膚のつれ、眉毛がさがる、まぶたのたるみの残存、二重の変化など

機能面でのリスク:ツッパリ感、しびれ、感覚鈍麻など

料金: 自費治療:40万円(税別)