王子のまぶたブログ 眼瞼下垂と二重

形成外科専門医の王子富登のブログです。二重まぶたと眼瞼下垂の治療について紹介していきます。

難易度の高い眼瞼下垂の他院修正例 〜保険治療での失敗について思うこと〜

形成外科専門医の王子です。

真夏です。

日傘が欲しいです。

 

本日は他院修正の症例です。

 

眼瞼下垂保険治療後の他院修正増えてます。

 

今回紹介するのは

数年前に形成外科専門医による保険診療の眼瞼下垂症手術をうけたかたです。

まぶたの開きが悪く、かかりつけの眼科からの紹介で

大きな病院の形成外科を受診したそうです。

 

診察室に入ってから、

 

専門医「眼瞼下垂ですね。手術しましょう。」

 

的なノリですぐ決まったそう。

 

 

 

・・・・・。

診察適当すぎません?

なんか測ったりしないんですか?

写真とったりしないんですか?

 

写真を綺麗に撮るとか、二重が何ミリだとか、

そんなことはマニアな人たちにまかせるとしても、

さすがに、目の開き具合くらい測ったほうが良いと思います。

 

これって、美容外科の場合でも一緒だと感じていて、

診察やカウンセリングが適当なクリニックは絶対におすすめしません。

手術や手技に妥協しない人はカウンセリングもしっかりします。

 

 

ある程度年齢の高い方々は病院を全面的に信頼しています。

医者のいうことに従う以外に選択肢ないかたが多いです。

特に都心から離れた地域ではこの傾向は顕著。

手術しましょうといわれたら断れないのです。

 

 

 

お年寄りだからとか、

おじいさんだからとか、

田舎だからとか、

保険治療だからとか、

 

 

そんな理由で

妥協したまぶた治療するのやめませんか?

 

失敗しても成功しても同じ保険点の金額がクリニックに入るんですよ?

そりゃとりあえず医師側は手術しちゃいますよね。

しかも保険治療ゆえにクレームの率は少なめなんで安心って感じなんでしょうか。

 

そしてもし修正手術が必要になったとしたら?

修正手術でも同じ金額の手術代をとります。

それが保険治療なのです。

 

 

まぶた治療の普及の裏で、

保険治療の術後で悲しみ悩むかたが増えているのが現実なのです。

 

 

ということで今回の患者さんの術前の写真です。

写真掲載の承諾ありがとうございます。

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まさに二重苦だと思います。

つらいですよね。

 

 

術後検診でどうなったか?

 

患者さんによると、

抜糸、術後1か月の検診で病院にいったそうです。

 

術後1か月の検診では、

 

専門医「問題ありませんので、これで終わりでいいでしょう。」

 

とのことで、

それからかれこれ5年間くらいこの状態のまま過ごされていました。

お近くの眼科の先生が当院を紹介してくれなければずっとこのままでした。

さぞかしつらかったでしょう。

 

 

 

いろいろ考えさせられます。

 

 

患者さんも人間ですし、

医者も形成外科専門医も私も人間です。

 

たまにミスもしちゃいます。

たまに左右差もでちゃいます。

思った通りにいかないことだってあります。

自分もたくさんしくじってます。

 

それは仕方のないことです。

全力でやった結果であれば。

 

 

大切なことは

治療にかける気持ちと、うまくいかなかったときのアフターフォローです。

 

常に全力で手術に取り組むのが当然ですが、

そうでない医師も一部います。

 

 

そしてうまくいかなかったときにどう考えるか。

 

A「あー、失敗した。さよならー。」

B「あー、失敗した。治せるかどうかわからないけどもう一度手術してみるか。」

C「あー、失敗した。自分では治せないから経験豊富な先生に相談してみよう。」

D「あー、失敗した。自分では治せないから経験豊富な先生に修正してもらおう。」

 

この4パターンが、失敗後の形成外科医の気持ちあるあるです。

 

Aは今回の症例のパターン。

論外です。

しかし意外と多いんです。

 

Bはなんとかしたいという気持ち的には合格ですが、

自信がない再手術は組織を痛めるだけですので避けましょう。

実際これでハマって同じクリニックで数回手術をして、

手がつけられない状態になるのが一番厄介です。

経験豊富な医師ならBでも問題ないですけどね。

 

C, Dが一番まともで思いやりのある反応だと思っています。

誰だってミスをしますし、経験が少ない医師ならもっとミスの頻度は高くなるでしょう。

そんなときに自分の失敗を認めて、他の先生に声をかけることができるかが

とっても大事なことです。

 

 

眼瞼下垂治療は手技はそこまで難しくありませんが、

完璧な結果をだすのが難しい手術です。

全力で取り組んでくれて、アフターフォローまで気にかけてくれそうな先生に

手術をお願いしたほうがいいですね。

 

 

手術の内容や経過は次回です。