王子です。
週末は症例写真の整理です。
手術前と手術後の経過の写真をみて、あーだこーだ考える時間が
一番勉強になるのであっという間に時間が経過します。
忙しい中でも絶対に必要な時間です。
前回の続きです。
ミニマムダウンタイムを超えた腫れないバレないミニ切開眼瞼下垂手術
世の中に腫れない手術などないです。
修正になったら永遠のダウンタイムです。
世の中の美容外科は嘘つきが多いのでげんなりしますが、
私はマイペースにいきます。
さて、術前術後の写真を再掲します。
いい感じの写真ですね。
さて、どこをどれくらい切ったのか。
デザインをみてみましょう。
中央1cm切開です。
ワンデイならぬワンcm切開です。
8mmくらいの切開でもできるのですが、
二重のことやきずをきれいになおすことを考えて
1cmにしています。
もともと、眼科の先生たちはこのような小さな切開で行うことが多いのですが、
一部の形成外科医もできます。
形成外科では、さらにそこに二重の美容的な要素を加えることができるのです。
向かって右は二重がやや広めに乱れていたので、向かって左の二重にあわせて低くデザインしました。
伸ばさないで8.5mm、伸ばして11mmのラインです。
青いラインが予想二重ラインで、縦線と縦線の間のみ1cmだけ切開しています。
術中はこんな感じ。
挙筋腱膜は気合の一点固定です。
座位での確認もふまえながら左右の開き具合を丁寧にあわせます。
約40分の操作を終えた手術直後の状態です。
短い切開ですが丁寧に細かく縫っています。
腫れも最小限です。
術後7日目(抜糸時)の写真です。
腫れも左右差も少なく、いい感じです。
頭痛や肩こりなどの症状はこの時点で軽くなってるかたが多いです。
術後1か月です。
二重も安定、まぶたの開きも良好です。
肌質の影響もあり、きずの赤みが通常よりも強い印象です。
術後3か月です。
後戻りなく、きれいな形を保っています。
(切らない眼瞼下垂は後戻りが多少なりとも必ずありますよね。)
二重もとても綺麗です。
きずは赤みとくぼみが少なくなってきています。
時間経過とともに、もっと目立たなくなるでしょう。
機能の面でも見た目の面でも良い結果が得られて私もご本人もお大喜びです。
今後も人を幸せにする手術をしていきたいと常々おもいます。
今回も写真使用のご快諾ありがとうございました。
ミニ切開眼瞼下垂手術の適応は?
この術式は非常によい方法なのですが、実は適応が限られます。
この手術が向かないかたは以下のとおりです。
- 先天性眼瞼下垂のかた
- 中等度〜重症の後天性眼瞼下垂のかた
- まぶたが厚めのかた
- 他院での眼瞼下垂術後のかた
- 切開でつくった二重の幅を修正したいかた
- 埋没糸をとりたいかた
などです。
正直なので適応を真面目に書いてしまいました。
適応かどうかはカウンセリング時に判断できますので、
診察にいらしてくださいね。
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手術内容:挙筋前転術
早期のリスク:腫れ、痛み、内出血、感染、稀に結膜浮腫
見た目のリスク:まぶたの開きの左右差、二重の左右差、まぶたのアーチの不整、
予定外重瞼(三重)、二重のくいこみ、キズアト(場合により2本)、
二重の消失、二重が浅くなる、眉毛がさがる、うわまぶたが厚ぼったく見える、など
機能面でのリスク:兎眼、ツッパリ感、視力の変化、眼瞼痙攣、ドライアイ、角膜炎、霰粒腫など
料金:保険適応で約45000円(3割負担)
自費治療で55万円(税別)