王子のまぶたブログ 眼瞼下垂と二重

形成外科専門医の王子富登のブログです。二重まぶたと眼瞼下垂の治療について紹介していきます。

重度の逆さまつ毛をしっかり治す。〜目頭切開と補助切開の合わせ技〜

形成外科専門医の王子です。

マイペースに手術しています。

保険でも自費でも常に全力です。

 

 

今日は逆さまつげの治療です。

 

睫毛内反(しょうもうないはん)

 

逆さ睫毛は医学的に、「睫毛内反(しょうもうないはん)」といいます。

アジア人は蒙古襞や眼輪筋が発達している関係で逆さ睫毛が多いのです。

教科書的な治療としては、

 

⑴睫毛が眼球に触れていない場合には、成長に伴って改善することを期待して経過観察する。

⑵睫毛が眼球に触れて角膜を傷つけている場合には、手術治療を検討する。

 

といった感じです。

 

そして逆さ睫毛の手術治療には

 

①糸をつかった埋没法

②皮膚を切開する切開法

 

があります。うわまぶたの一重を二重にする治療と同じですね。

 

糸をつかった埋没法は後戻りや再発が多いです。

小学生や中学生に何度も手術をするのは避けたいので、

手術するなら一発で決めたいところですよね。

そんなときは皮膚を切開する切開法を選択しましょう。

 

でも、気をつけてください。

切開法であったとしても経験の浅い医師や中と半端な手術法だと

睫毛内反は再発します。

特に重症の逆さ睫毛は注意が必要です。

 

私は術前の睫毛の内反の程度によって、手術の方法を変えます。

せっかく頑張って手術を受けたのに、

再発したらとてもかわいそうですから。

 

それでは症例を一緒にみてみましょう。

 

重症の逆さまつ毛の手術(10代男性)

「まぶしくて、目がかゆくて、涙がでて、、、」

 

重症の逆さまつ毛で、まつ毛が眼球に触れているとこんな症状がでます。

ぜひとも治してあげたいところです。

 

術前の写真です。

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まつ毛が上向きに生え、まつ毛が目にささってます。

まぎれもなくかなりの重症です。

放置すると視力が落ちる可能性もあります。

よくここまで耐えてましたね。

 

勇気をだして手術を受けました。

手術内容は

睫毛内反症手術(皮膚切開法)

目頭切開(リドレープ法、韓流目頭切開)

補助切開(瞼縁切開)

としました。

 

手術をして1年後の写真と術前の写真を並べてみます。

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目の開きがタテ方向に大きくなったのは、

逆さまつ毛の眼球表面への刺激によるまぶしさがなくなり、

目を細める癖(眼輪筋の緊張)がなくなったからです。

横方向に大きくなったのは、目頭切開を併用したからです。

 

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斜めだと効果がとてもわかりやすいですね。

逆さまつ毛による症状はまったくなくなりました。

写真掲載のご承諾ありがとうございました。

 

逆さまつ毛は保険点数が低く、軽くみられがちな手術です。

しかし、正確に手術しないと再発することが多い病気ですので、

まぶたの手術を多く行なっている形成外科での手術

をおすすめします。

 

次回はデザイン〜手術直後〜術後の経過を掲載します。

 

 

 

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手術内容:逆さまつげ手術(中縫い法)、目頭切開

早期のリスク:腫れ、痛み、内出血、感染、稀に結膜浮腫、結膜下出血

見た目のリスク:きずのくいこみ、キズアト、眼瞼外反、目頭がでることによる印象変化、目頭の左右差、目頭切開部の肥厚性瘢痕など

機能面でのリスク:睫毛内反の再発、睫毛乱生、霰粒腫など

料金:自費治療で両側40万円(税別)(下まぶたの逆さまつげ)

両側28万円(税別)(目頭切開)