王子のまぶたブログ 眼瞼下垂と二重と逆さまつげと

形成外科専門医の王子富登のブログです。二重まぶたと眼瞼下垂と逆さまつげなどの治療について紹介していきます。

難しいからこそ極めたい逆さまつげ手術。

オジスキンクリニックの王子です。

 

久しぶりの更新すぎて何を書いていいかわかりませんが、

根っからの理系人間な私がつづる文才ゼロなこのブログを楽しみにしてくれてるかたが数名いらっしゃるので頑張って書きます。

 

私はそこそこ楽しく元気に過ごしております。

 

マイブームとしては、アイスですね。

仕事帰りに立ち寄るセブンイレブンでアイスを買うのですが、

我が家の冷凍庫がアイスでパンパンになってきています。

 

そりゃそうです。

1日1個しか食べないのに、1日3,4個買うのですから。

自分でもおかしいなと思うことがあるのですが、

 

「コンビニでアイスを選ぶときのような高揚感を自宅でも味わいたい。」

 

その一心でアイス貯蓄をしているのです。

心が満たされます。

 

そして私はガリガリ君が好き。

もっというとチョコミントが好き。

 

そんな私にぴったりなガリガリ君リッチチョコミント味はハマりましたね。

絶対に当たり棒を出してガリガリ君Tシャツをもらってやる!

と意気込んでいましたがなかなか当たらないのであきらめました。

あれ、何本に一本の率で当たり棒が入っているのでしょうか。

いつか赤城乳業さんに見学しに行ったときに聞いてみたいと思います。

 

 

さて、今回は逆さまつげ手術について。

たくさんの症例写真の中からピックアップして編集してみましたのでぜひご覧ください。

ちなみにこのブログの写真集めから記事作成にかかる時間は、

インスタグラムの投稿一件の軽く12倍はかかります。

手術前、手術後1、3、6か月の写真をピックアップし、揃える作業に手間はかかりますが、

これが意外と自分の勉強にもなるのでありがたいと感じることも多いです。

 

角膜を傷つける憎き逆さまつげ。

20代女性。左側だけの重症逆さまつげ。

眼科を受診したところ、逆さまつげにより角膜が傷ついていると。

視力にも関わるので手術をすすめられたとのことでした。

でも怖いですよね。

 

手術。

 

痛み。キズアト。

 

若い女性にとってキズアトは天敵。

しかも上まぶたと違って下まぶたは目を開けても閉じてもキズが見えるという。

 

私も思います。

逆さまつげ手術の最大のリスクはキズアトです。

 

だからこそキズアトが残りにくい手術を研究する甲斐があります。

 

術前の写真です。

 

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痛そうです。

というかとても痛いんです。

最重症の逆さまつげです。

いままでよく我慢してきましたね。大変だったと思います。

 

手術は笑気麻酔を併用した局所麻酔で行います。

休みなく手を動かしても片側1時間程度は必ずかかります。

あくまで私の場合はですが。

 

余談ですが、逆さまつげ手術のやりがいの一つとして、

 

手術翌日から痛くない。

やってよかった。

 

と早い段階から言ってもらえることです。

それだけ困っていたんですね。

 

術後1か月。キズが一番目立つ時期です。

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ううっ これ大丈夫なんですか?

本当に綺麗になるんですか?


と心配になる気持ちはすごくわかります。

でもこの時期はほぼ必ずキズが目立つんです。

むしろこの時期にキズが目立たない場合は、

まつげの矯正力が弱い手術の可能性が高く、

後戻りや再発が危惧されます。

 

でも安心してください。

6か月から1年もすればキズの赤味は必ずひきます。

それよりも後戻りです。

1か月で少し後戻りしています。

この後戻りは6か月くらいまで少しずつ進んでいくのです。

 

術後3か月。キズも馴染み出してようやく心が落ち着いてくる時期です。

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キズはだいぶ馴染んできて一安心ですね。

まつげのキワの折れ線も目立ちにくくなってきています。

 

肝心の後戻りといえば、、、少し進みましたね。

ただ、眼球に触れる心配はなさそうです。

 

術後6か月。ほぼ完成の時期。

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かなり馴染んでキズもほぼわからなくなりましたね。

これだったら多くの人が受け入れられると思います。

 

肝心の後戻りに関しては、、、

 

術前と術後の写真を比べてみましょう。

まずは正面。

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まつげの角度は水平を保っていて、

まつげの向こうのピンクの粘膜が見えるようになっています。

これが大事なんですよね。良い変化です。

 

 

続いて斜めからの写真。

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美しいですね。

重症の逆さまつげがよく治っています。

 

 

今回も写真使用のご快諾ありがごうとざいました。

後戻りの経過やキズの経過がわかりやすい写真だったかと思います。

世の中には逆さまつげの正確な写真が出回っておりませんのでご参考になるはず。

 

難しいからこそ極めたい逆さまつげ手術。

 

 

 

連日逆さまつげのご相談をいただいております。

初回手術の相談から修正手術まで様々です。

 

みなさま共通しておっしゃることは、

 

「できるだけキズアトを目立たなくしたい。」

 

です。

私も賛同。

 

この手術の最大のリスクはキズアト。

その次のリスクが後戻りと再発。

この順序をよく意識する必要があります。

 

キズアトが食い込んで目立っているが、まつげが下向きの状態

 

よりも

 

まつげは水平か水平よりわずかに上向きだが、キズアトが綺麗で目立たない

 

のほうが正解だと思いませんか?

(もちろん眼球に触れる状態が再発しないのは最前提です。)

 

逆さまつげ手術において、

キズアトの綺麗さ、逆さまつげの後戻りの両方を満たす結果を安定して生み出すのは至難の技です。

 

でも、

 

難しいからこそ極めたくなる。

 

それが私の性格なんです。

 

 

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手術内容:逆さまつげ手術(中縫い法)

早期のリスク:腫れ、痛み、内出血、感染、稀に結膜浮腫、結膜下出血

見た目のリスク:きずのくいこみ、キズアト、眼瞼外反、涙袋の形態の変化など

機能面でのリスク:睫毛内反の再発、睫毛乱生、霰粒腫など

料金:自費治療で40万円(税別)(中縫い法)