形成外科専門医の王子です。
ブログをご覧になられて来院してくださる患者さんが増えてきました。
東邦大学医療センター佐倉病院では、
火曜水曜に入院手術、
月曜木曜に日帰り手術
を私が担当しております。
眼瞼下垂手術、逆さまつげ手術などは入院手術、日帰り手術のどちらでも対応可能です。
まぶたの手術以外にもご相談を受け付けています。
ぜひいらしてください。
さて、本日ご紹介するのは
まぶたのきずあと修正です。
トラップドア変形になってしまったきず
以前に屋外で転倒して、まぶたを切ってしまった方です。
一部皮膚がめくりあがるように切れてしまい、
近くの病院で縫ってもらったとのことです。
術前の写真です。
まぶたの外側がもっこりしています。
図で示すと、↓のようになります。
私たち形成外科はこのようなきずを、
トラップドア変形
と呼びます。
トラップドア変形とは、
めくりあがるように切れたきずに起こり得る変形で
治る過程でめくりあがった皮膚が全周性にちぢむことにより、
もっこりとしてしまう変形のことです。
おでこのけがによくありますし、下まぶたのしわとりの術後のきずでも
みられることがあります。
小さなきずとふくらみですが、目元は印象を左右する部分なので、
かなり目立ちますね。
修正をご希望されたので、局所麻酔できずあと修正を行いました。
手術後6日目、抜糸時の写真です。
わずかな内出血と赤みがあります。
きずは平坦です。
術後6か月の写真です。
明るいところで目をこらせばやっとわかるくらいのきずあとになりました。
消えたといっても過言ではないでしょう。
術前術後の比較です。
もともと綺麗な目をしていますが、より一層綺麗なりました。
とてもご満足いただけたようです。
写真使用のご快諾ありがとうございました。
まぶたのきずは綺麗に治る。
これはほぼ定説です。
まぶたの傷の位置が高い低いにも左右されますが、
メスで切った傷であればとても綺麗になります。
ボクサーの目尻にきずがあることが多いですが、
まぶたの傷はたとえ縫合しなくてもあのくらいきれいな傷になるということです。
もちろんあのきずも切り直せばかなり綺麗になります。
ではなぜ、
同じまぶたなのに二重の切開法のきずあとが汚くなる場合があるのか。
これについてはまた今度説明します。