王子のまぶたブログ 眼瞼下垂と二重と逆さまつげと

形成外科専門医の王子富登のブログです。二重まぶたと眼瞼下垂と逆さまつげなどの治療について紹介していきます。

片側の眼瞼下垂 挙筋前転術 70代男性 経過と腫れ

こんばんは。

形成外科専門医の王子富登です。

 

本日は先天眼瞼下垂の筋膜移植と二重の切開法でした。

昨日も筋膜移植があり、どちらも良い結果を出せたと思います。

 

さて、前回の続きです。

 

片側の眼瞼下垂症に対して挙筋前転術を行った症例です。

今回は経過を提示いたします。

術前、術直後、術後6日目、1か月後、3か月後、6か月後を順に並べます。

f:id:tomitooji:20171220192331j:plain

f:id:tomitooji:20171220192716j:plain

f:id:tomitooji:20171220193145j:plain

f:id:tomitooji:20171220193037j:plain

f:id:tomitooji:20171220193441j:plain

f:id:tomitooji:20171220193514j:plain

とても順調な経過です。

写真使用のご快諾ありがとうございます。

腫れなども参考になるのではないでしょうか。

しかし、術直後は、手術した側がやや過矯正(まぶたがあがりすぎ)にみえますね。

術後6日目でも少し過矯正気味に見えますが、

術後1か月の時点で馴染んできます。

 

このように眼瞼下垂の手術は、

手術中の操作ももちろん重要ですが、

術後の経過を見越した調整が肝です。

まぶた治療に精通した医師に手術してもらうのがよいでしょう。

 

 

ちなみに挙筋腱膜を瞼板固定したところの写真です。

f:id:tomitooji:20171220194431j:plain

挙筋腱膜の外角と内角を切開して、

きれいなアーチがでるように縫い付けます。

 

まぶたのアーチは術後の印象に直結しますので、

この作業に妥協はできません。

 

手術を検討している病院で術後の写真を見せてもらう機会があれば、

まぶたのアーチに注目してみてください。

内側があがりすぎている、外側があがりすぎているなど、

術者のくせがある場合がありますので。

 

長くなりましたので、今回はこの辺で。

次回はへリングの法則について触れます。