こんにちは。
形成外科専門医の王子富登です。
本日はクリスマスですが、東邦大学医療センター佐倉病院で外来でした。
多くのまぶた治療の患者さんの経過をみせていただけました。
みなさま順調な経過で安心しました。
さて、本日は粉瘤の治療についてです。
大きな粉瘤を小さな切開でとる。
粉瘤に関して、インターネットで検索されるかたはかなり多いようです。
実際粉瘤の記事のアクセス数はそこそこあります。
今回は30代男性で、耳の前にできた大きな粉瘤です。
術前の写真です。
点線の範囲ができものが触れる範囲です。
かなり大きいですよね。
この大きさであれば念のためMRIを撮影します。
耳下腺腫瘍の可能性もあるからです。
こちらがMRIの画像です。
4cmを超える大きさです。
この画像から粉瘤の確信を持てましたので、
局所麻酔で手術を行いました。
デザインです。
1.7cmのきずです。
実はこれ以上きずを小さくして粉瘤をとることもできますが、
きずの上下にドッグイヤーといわれる膨らみができてしまうため、
このデザインが妥当でしょう。
術中の写真はありませんが、
かなり大きな粉瘤でした。
抜糸時(術後6日目)の写真です。
赤みがある線としては目立ちますが、
きずは小さく、きずの痛みもありません。
術後3か月の写真です。
もみあげの後ろのラインに沿ったきずはほぼわかりません。
斜めです。
目立つ凹みもなく、フェイスラインの乱れもありません。
(本当は正面からの写真でフェイスラインの対称さをお見せしたいのですが、
匿名性が低くなるため、横からの写真のみです。)
とっても満足いただけたようです。
写真の使用のご快諾ありがとうございます。
パンチを用いた粉瘤のくり抜き法について
当日手術、極小切開で短時間で粉瘤を切除します。
というクリニックも多いと思いますが、
パンチを用いた手術では再発することが多いです。
2度手術するのはいやですよね。
きれいなきず、再発のしにくい粉瘤の治療をお求めのかたは
お近くの形成外科にお問い合わせください。