王子のまぶたブログ 眼瞼下垂と二重と逆さまつげと

形成外科専門医の王子富登のブログです。二重まぶたと眼瞼下垂と逆さまつげなどの治療について紹介していきます。

右目がひらかない。先天性眼瞼下垂症に対する筋膜移植術 10代男性

こんにちは、形成外科専門医の王子富登です。

本日は城本クリニック立川院で診療でした。

他院での埋没法の抜糸が数件ありました。

 

埋没法は二重をつくるプチ整形といわれ、

単純で簡単と思われがちですが、

大変奥が深い施術です。

 

しっかりとカウンセリングをしてくれて、

しっかりした技術をもったクリニックを選びましょう。

城本クリニックは安心安全ですのでおすすめです。

 

 

今回も先天性眼瞼下垂の手術についてお伝えします。

 

先天性眼瞼下垂症に対する筋膜移植術

 

先天性眼瞼下垂症に対して手術治療は大きくわけて二つあります。

 

  • 挙筋前転術前回の記事を参考にしてください)
  • 前頭筋つりあげ術です。

 

後者は眼瞼挙筋という筋肉の力が弱いかたに適した手術で、

眉毛をあげる筋肉(前頭筋)の力を利用してまぶたをあける方法です。

その際に自分の組織(筋膜)を使用するか、

それとも人工物(ナイロンやゴアテックス等)を使用するかで経過もかわってきます。

 

10代男性の先天性右眼瞼下垂症状のかたの写真を紹介します。

術前の写真です。上方視のときもほぼまぶたがあがりません。

f:id:tomitooji:20171110175540j:plain

f:id:tomitooji:20171110175616j:plain

f:id:tomitooji:20171110180114j:plain

 

術後1か月の写真です。

f:id:tomitooji:20171110175804j:plain

f:id:tomitooji:20171110180028j:plain

f:id:tomitooji:20171110175831j:plain

 

軽度の閉瞼不全(兎眼といいます)はありますが、とてもよい経過です。

この手術でないとだせない結果です。

写真の使用をご快諾いただきありがとうございます。

 

ネット上では筋膜移植術の経過等はあまり載っていませんので、

大変参考になるのではないでしょうか。

 

情報があまり載っていないのは、(私の推測ですが)

 

この手術の難しさに訳があると思います。

細かな調整、豊富な経験が必要となる手術です。

 

先天性眼瞼下垂症でお悩みのかた、またはお子様をもつかた、

まぶた治療の専門施設で手術を受けることをお勧めします。

千葉県では東邦大学医療センター佐倉病院での治療がおすすめです。

 

 

次回は手術の経過を紹介します。