王子のまぶたブログ 眼瞼下垂と二重と逆さまつげと

形成外科専門医の王子富登のブログです。二重まぶたと眼瞼下垂と逆さまつげなどの治療について紹介していきます。

ビフォーアフター写真は誰のため? 医療広告ガイドラインって?

形成外科専門医の王子です。

 

最近毎日ストレッチをしています。 

自分の体のケアはとても大切ということにこの歳にしてやっと気が付きました。

手術を生業とする医師も体が資本ですからね。

 

 

 

美容クリニックでのビフォーアフター写真は誰のため?

 

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昨年からずっと話題になっていた、医療広告ガイドラインについてのお話。

 

 端的にいうと、

美容外科のホームページ上での手術前と手術後の写真の掲載に規制がかかる

 

ということです。 

これは美容医療でのトラブルや苦情が多発していることへの対策です。

詳しくはこちらのサイトを参照してください。

医療広告ガイドラインの実施後でも許される症例写真、ビフォーアフター写真とは?(モバイル時代のSEO情報ブログ)

 

 

この規制、やや的外れではないでしょうか。

 

 

 

確かに世の中には悪徳クリニックが一定数あります。

 

「注射2本だけで200万とられました。」

 

実際にこんな風なことをおっしゃっていた患者さんに、

いままで3人くらい会ったことがあります。

3人とも誰にも相談できず泣き寝入り だったようです。

ひどすぎます。かわいそうです。

(なかには、普通にインターネットサイトがあるクリニックで被害にあったかたもいました。)

 

虚偽広告をのせたチラシなどをみてクリニックに来たかたに、

言葉巧みに施術をすすめ、なかば強引に契約させる。

(時には軟禁状態になることも。)

これは詐欺です。悪徳クリニックの常套手段。

(個人的には、癌などの治りにくい病気に困っている方につけこんで、

根拠のない高額治療を提供するクリニックも同レベルかと。)

 

 

症例写真と広告について 

いままでも大手美容外科のサイトや個人クリニックのサイトにも

ビフォーアフター写真、症例写真は載っていました。

ごくわずかのクリニックでは明らかに修正した写真を載せているところもあったようですが、

ほとんどのクリニックではそんなことはしていませんでした。

 

まぶた治療で言えば、

真面目なクリニックすっぴんの状態で、同じ撮影条件で、

目を開けた時、閉じた時などの写真をホームページに詳しく載せる。

これは非常に参考になります。正当な広告です。

 

商業的な側面が強いクリニックでは、

運良く成功した症例で、術後に濃いお化粧をして化粧映えした写真をホームページに載せ、

写真の撮り方は毎回異なっていて、まぶたを閉じた写真もないことは

ご愛嬌といったくらいでした。

こんなのプチ誇大広告です。詐欺に比べればかわいいもんです。

 

 

ここで、考えてみてください。

 

ビフォーアフター写真を規制することで、悪徳クリニックの詐欺がなくなるのでしょうか?

 

私はそうは思いません。

症例写真を規制することで、クリニックの判断材料がさらになくなり、

悪徳クリニックにいってしまうかたが増えてしまうのではないでしょうか。

 

そして美容外科手術を検討しているかたにとっては症例写真が少なくなるのは

大変な痛手になりますね。

とくにまぶたの手術の修正手術を検討しているかたがたは、

なにをもとに助けをもとめればいいのでしょうか。

術前術後の写真を詳しく載せているクリニックや医師のもとに行くしかありません。

 

それができなくなるのです。

 

もしまだ治せる状態でも、治す機会を失うことになります。

 

困ったもんです。

 

 

もっと大切なこと

 

ホームページやブログの規制なんかより、、、

 

私が一番重要だと思うのは、

患者さんへの啓蒙活動です。教育ということです。

具体的には優良な医療機関の見つけ方、怪しいクリニックの見分け方、

をお伝えし、困った時の相談システムを確立して行くべきです。

さらには美容施術の一般流通価格の公示、美容手術の失敗例の提示、など、

いくらでもやることがあると思います。

 

自分の顔や体にメスを入れることを決断するのであれば、

患者さん自身が知識をつけて、自分自身の身をまもることも大切です。

 

 

こういった方針により、

詐欺のような悪徳クリニックに吸い込まれる人がいなくなり、

プチ誇大広告の美容クリニックにいってしまう人が少なくなることを望みます。

 

 

 

それでもプチ誇大広告の美容クリニックにいってしまう人は無くならないと思いますし、

金銭面での被害や、手術の失敗による障害(見た目や精神面)をかかえる人はゼロにはならないでしょう。

お金もとられ、見た目もボロボロ。。。。

 

 

そこで被害者の方々をメスで救えるのが、

まさに形成外科医だと思っています。

(金銭面でのサポートはできませんが。)

卓越した技術と豊富な経験を活かして、できるだけ良い結果に回復できるように全力で修正に取り組むのです。

私の知っている限りでも、修正で有名な先生は形成外科の医師が9割以上ですよ。

 

 

長くなってきたので、次回に続きます。

 

次回は

保険治療での症例写真は?

エステ?整体?小顔矯正では?

 

、、、、悩ましい限りです。